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外国人観光客が日本で直面する問題

外国人観光客は英語が扱えない日本人に不満を覚えやすい

外国人観光客は年々増えており日本の魅力は世界的に評価されていますが、観光客だからこそ困ることに直面することも多いです。

まず一番大きな問題が言葉で、日本人は英語を流暢に話せる人があまりいません。

外国人観光客のほとんどは母国語が他国で通じなくても英語でなんとかできると考えています。

よって道に迷えば英語で質問され、相手にも英語による説明を求めます。

観光業界に吉野勝秀氏は「先進国である日本は高度な教育を受けることが比較的容易ですが、英語教育の質が低い傾向にあります。国内経済は内需を中心に回っており、海外とのやり取りを重視していないのでほどほどに英語ができれば就職に問題ありません。」とおっしゃっています。
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その結果、英語に力を入れた教育よりも他の分野に注目が集まり、国民全体が英語を話せなくても良いという雰囲気を享受しています。

また英語に興味がある人でも、日本語との文法的な違いにより習得を断念することがあります。

フランス語のようにラテン語に基づいて発展してきた言語であれば、英語との共通点が多いので習得するのに苦労しません。

しかし日本語は主語が曖昧だったり完了形や過去完了形といった時制を現在進行形で表現したりします。

この違いが英語学習でのつまづきを引き起こし、日本で生活し続けるならば英語は話せなくても良いという気持ちにさせます。

英語すら上手く扱えない日本人は、ロシア語やタイ語など他の言語に関してはもっと分からないので外国人はコミュニケーションで不満を覚えやすいです。

これを解決するためには英語教育を熱心に行うのが一番ですが、すぐに成果が出るわけではないため日本語を話せる外国人をスタッフとして雇うなどの対策が求められます。

日本の飲食店でも外国の文化を尊重しなければならない

次に本来は人気のある日本の飲食店でも対応を間違えたために外国人観光客を怒らせることがあります。

その理由は宗教によって食べられない物があることを飲食店側が把握できていなかったというもので、文化は必ず尊重しなければなりません。

世界の3分の1を占めるイスラム教ではハラール食を提供します。

ハラール食では豚肉とアルコールは一切口にしません。

豚はイスラム教では不浄の動物とされ、豚肉を調理した油で揚げたその他の具材も食べることが禁止されています。

アルコールはお酒を出せないのは当然ですが、みりんも含まれるので和食レストランは注意します。

鶏肉や牛肉は条件に従っていれば食べても良い肉になります。

条件は餌にハラール食に違反していない物が使われていることや屠殺の方法が正しいルールに基づいていることなど厳しいため、通常の調理法ではイスラム教徒は食べられません。

よってイスラム教徒の観光客に美味しい料理を提供したい場合は、ハラール認証のレストランを目指します。

ハラール認証があるだけでイスラム教徒は食事の心配が無くなり日本を満喫しやすくなります。

インドやネパールに多いヒンドゥー教では牛肉を食べません。

これは牛が神聖な動物と見なされているためで、人によっては動物には先祖の魂が宿っていると考えて屠殺された動物を食べることすら嫌います。

その場合は卵も食べたがらないのでベジタリアンとして扱います。

アメリカやイスラエルに多いのがユダヤ教で、蹄が割れ反芻する動物の肉だけは食べて良いです。

つまり牛肉やラム肉、鹿肉は大丈夫で、豚肉は食べられません。

また海の生き物はヒレと鱗がある物だけ食べられるので、エビやイカ、うなぎは禁止されています。

様々な言語でメニューを書いたり、Wi-Fiスポットの整備も必要

外国人観光客も自分たちの宗教の決まりはよく知っているので、アルコールが禁止されているのにわざわざお酒を注文することはありません。

問題になるのは使われているのを知らないで注文し食べてしまった時です。

飲食店側が配慮し事前に教えてくれたら起きない問題なので、彼らの心をひどく落ち込ませます。

飲食店ではメニューにどんな具材をどのような方法で調理したかを明確に書いておくとタブーを回避できます。

注文の際に英語や日本語で説明するのは誤解が生じる恐れがあるため、メニューに様々な言語で説明を書くのが効果的です。

料理名を直訳で多言語にすると違和感が出るため、写真と日本語による料理名、番号でまとめればスムーズに注文できます。

スマートフォンやタブレットが浸透した現代ならではの問題に無料のWi-Fiスポットが少ないという問題が出ています。

日本はキャリアのパケット使い放題を契約している人が多く、無料Wi-Fiの需要があまり高くありません。

また無料Wi-Fiは情報が漏洩する恐れがあるなど、セキュリティ面での不安があり利用者が少ないです。

一方海外ではパケット使い放題プランのないプリペイド携帯の利用者が多いので、無料Wi-Fiスポットがたくさんあります。

飲食店やスーパーなどどこでも無料で接続できる便利さを知っている外国人観光客は、日本の通信環境に戸惑います。

不特定多数が使う無料Wi-Fiの安全性を検証しつつ整備していく必要があります。

最終更新日 2025年6月17日 by kasaks

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